第66号

半鐘のこだま

 

 防職員、とりわけ、救命講習会に赴く職員なら頻繁に用いる「バイスタンダー」という言葉が広く定着しつつあります。この、「バイスタンダー」は「側にいる人の意味」で適切な応急処置により、命を助けるいわば救命リレーの第1走者の役割を担っています。

 発見通報、住民処置、救急隊、医療機関とスムーズな連携で大事な命を救うためには、バイスタンダーの協力なしでは、成り立たないのは過言ではありません。私たちの協議会活動に例えると、単協の会員の一人一人が、自覚を持って、身近で困っている未組織消防職場に支援することも協議会活動を進めていく上で、大切なことではないでしょうか。

 一方、働きやすい消防職場を作り、協議会活動の最大目標である団結権獲得の取り組みの第1走者となるのは、単協の会員であり、単協そのものです。組織拡大の道程は平坦でなく、山あり谷ありの険しい道程ですが、全消協に結集する会員一人一人が組織拡大の「バイスタンダー」になり、困っている未組織消防職場に支援の輪を拡大いただきたいものです。そのことが当局に対する発言力の強化にも繋がるからです。

(近畿幹事  小川太一)